(1)製作について

 筋彫りがうるさいので一度埋めて再度罫書針でなぞりました。 翼と胴体裏面との接合の段差は2分で固まるタミヤの光硬化パテ(@1,200円) を使ってみました。 油分を拭かねばならない手間はありますがサンディングも含め良かったですよ。 望遠鏡式照準機は金属パイプにしました。 プロペラが 軸に対して前後ろ反対に付いていて、其のままではプロペラの裏面が前に来てしまいます。 軸を切ってドリルを使い丸棒を埋め込みました。 前照灯は透明ライナー です。 塗装は又しも型紙1枚で・・・筆でタッチアップしているので左右対称には為ってない筈です。(笑い!) 

  (2)雑感

 地上部隊が必要とする着弾観測や敵部隊の動向などを調べ、局地的な対地攻撃にも使える機体が直協偵察機と呼ばれる機種だそうです。  日華事変勃発直後には 旧式複葉の九二式偵察機しかなかったため、昭和12年に後継機の開発が立川飛行機へ指示され、昭和13年に九八式直協偵察機として採用された。   下方視界を広めるため、極端な後退角を持った主翼や後方へ広くスライドできる風防など特徴ある形となった。  昭和15年に一度生産を終了したが太平洋戦争開戦とともに製造が再開されたそうで。 当機の優秀性と任務の重要性を示しているのでしょう。  戦後日本軍が東南アジア各地に残した機体を現地軍が接収し植民地からの独立戦争などに使用されるなど意外に活躍した機体であった。

(2)エピソード

 戦記作家で漫画家の小林たかしさんからエピソードを頂きました。
 ・・・・今年、なくなられたジャズドラマーの大御所ジョージ川口さんが、これで落ちて瀕死の重傷をされています。 当時、満州方面のテストパイロットで、発動機の調子が悪い機でテスト飛行。 突然の停止。 いきなりスピン。 翼端失速が最大の欠陥機。 もう復元不可能。 私の推測ですが・・ 氏がテレビで「一旦スピンに入っちゃうと、もうお手上げの練習機でよ!」うーん、そんな機体、九八しかあり得ない。・・・・

(2004/12/18)