(1)製作について

アオシマの1/72紫電の評価はタミヤの1/72紫電が発売されてしまった後では、とやかく言われそうですが私は好きです。 1/48からスケールダウンしたタミヤは流石と思うところもあるのですが、アオシマは1/72の省略を上手に具現化していると思います。 私が手を入れた所は、カウルフラップの1枚目と2枚目の形状修正と右側のカウルフラップの上に付いている空気取り入れ口?の追加 だけです。タミヤには操縦席後ろにループアンテナが付いているのですがこれも省略です。人形がアオシマには入っています。

(2)雑感

15試水戦「強風」の完成が近づいた昭和16年12月、メーカーの川西は太平洋戦争勃発を受けてマーケティングを 行った。 結果 今までの水上機生産数は今後期待できない。 陸上機を生産しなければ経営は覚束ないと。  早速、海軍航空本部に15試水戦をベースにした陸上機の売込みに行った所、海軍はあっさりこの売込みを認めた。 この背景には三菱の14試局戦「雷電」の開発が手間取っていたからだ。 然し1号機の完成は1年以内という厳しい条件付であった。 悲しいかな、戦闘機の設計に不慣れなスタッフ達にはこの開発期間は重荷だった。 もし開発期間があと半年も長ければ、最初から「紫電改」が出来上がり航空戦力の飛躍的強化がなされたかもしれなかった。 

長谷川の「紫電21型」(紫電改)と比べて見て下さい。

(2002/3/18)