(1)製作について

「強風」を作るついでに陸上機として発展させた紫電改(今年横須賀の術科学校を見学して軍の調達資料に改と書いてあったのを発見しました。21型ではありません。)もアオシマの在庫があるので作ることにしました。部品を見てビックリですカウリングは明らかに作り間違えています「紫電」のカウリングです。アオシマの「紫電」は出来が良かっただけに残念ですね。パテを盛ってヤスリでごしごしと其れらしく造り替えましたが、ちょっと甘かったかな?

(2)雑 感

昭和15年9月15試水戦の受注を受けた川西は16年12月太平洋戦争の勃発を受けて15試水戦をベースにした陸上機案を提案し、海軍は期間1年以内という条件で承認した。エンジンは実用化の目処がつき始めた「誉」に換装した。15試水戦完成前に「紫電」を量産するという開発工程の無理がたたり「紫電」は量産機としての完成度からは程遠いものだった。再度、川西は「誉」エンジン、VDMプロペラの改修に時間が掛りそうと読んで機体の再設計を提案し海軍も承認し、18年3月に1号局地戦闘機改として設計を開始した。実戦配備は昭和20年2月となった。同じく「誉」エンジンを装備した陸軍の「疾風」は18年3月に試作機完成し増加試作機127機のお陰でフィリピン戦にも投入できて戦争末期は主力戦闘機としての配備が出来ていた。零戦以降の主力戦闘機の開発に失敗した海軍の行政は陸軍と比較してもお粗末だったといえよう。

(2010/12/29)