(1)製作について

 陸軍の試作機は外国メーカーから多数発売されてます。国産メーカーはもっと頑張って欲しいですネ。 機体のラインは写真でご覧の通りスピナーが少し大きいような気もしますが大きな破綻は無いと思います? エデュアルドのエッチングパーツが が付いています。エッチングパーツのコクピットの部品は半分くらい用無しです(組立てると見えない)、脚カバーなどは極薄でいいかも知れません。 簡易インジェクションで一番面倒なのは位置情報が無い事です。胴体の左右を着けるまでは何度も現物合わせしないと大変な事に・・・。

244戦隊に配備されたら?こんな塗装ですか? フェイクです。

(2)キ-60について

液冷エンジンに、いったん見切りをつけた陸軍であったがMe109などの好成績にダイムラーベンツDB601 を国産化したエンジンを搭載する重戦闘機(キ−60)と軽戦闘機(キ−61)の試作を川崎に発注した。開発主務の土井武夫技師は 試作競争で敗れたとはいえ速度と上昇力で中島のキ−27(後の97式戦闘機)に優っていたキ−28をベースに開発を行った。 試作1号機は機首の滑油冷却機が原因で、主翼下の水冷却機の流入空気量を著しく減少させて冷却能力不足を引起すというトラブル に見舞われた。応急対策として空気取り入れ口を主桁の位置まで前進させると共に両側の絞りをやめ、さらに高さを50ミリ増加した。 この教訓は後から開発したキ−61では充分消化されスマートなものとなったが、アメリカのP51Dムスタング が空気取入口を胴体下面から離して気流の境界層を逃がしている設計を戦後土井技師は見てシャッポを脱いだ。飛行性能は良好で Me109、キ−44(2式単戦)との模擬空戦審査でもMe109を圧倒したが、空戦フラップを有するキ−44には格闘性能がおよばず、結局 キ−61が予想以上の好成績を示した事もあって、キ-60は不採用と決定された。

上から見ると飛燕とは別の機体であることがわかります。

(2008/06/29)